Dgt Magazine

【決意表明vol.1】クリエイターの成長を実現してサービスドライブNo.1のクリエイティブ集団へ…デザイン部部長がコミット!

 

『ゲームの可能性を拡げる』を事業ビジョンに掲げる株式会社 DeNA Games Tokyo(以下、DGT)は、アプリ・ブラウザゲームの運営に特化したスペシャリスト集団です。株式会社ディー・エヌ・エーが開発した大規模有名タイトルを、ノウハウの継承のみならず、“ユーザーファースト”の視点から、新しい体験・驚き・おもしろさを追求してより高めるべくゲーム運営を行なっています。そして今回は、ユーザー体験をより高めるためのクリエイティブにこだわり、『サービスドライブNo.1のクリエイティブ集団へ』をビジョンとして掲げるデザイン部 部長・曽我雄二(ソガ ユウジ)が考えるビジョンの意味や今後の展望を聞いてみました。

漫画家アシスタントという異色の経歴からクリエイターとしてのキャリアをスタートし、複数のゲーム会社でアートディレクション、マネージャー、さらにはサテライト拠点の立ち上げなど、様々なチャレンジを経験してきた曽我自身を知りたい方はコチラ。

「ビジョンの感覚が自分の感覚と近くて共感」し、ジョインを決めたデザイン部 部長/Dgt People 14

サービスドライブに求められるのは、常に自分自身をアップデートすること

ーー早速ですが、ゲームの可能性を拡げるためにデザイン部として目指しているビジョンを教えてください。

 

デザイン部では『サービスドライブNo.1のクリエイティブ集団へ』というビジョンを掲げています。
私も過去に数社ゲーム会社に勤めた経験がありますが、運営に特化したDGTはすでに大勢のファンを持つ大規模タイトルにおいて、プレイヤーからの声を直接聞くことができるということが最大の強みです。

プレイヤーの声を真摯に受け止め、日々体験価値を高めるためにも、運営のプロフェッショナルである私たちは『サービスドライブNo.1のクリエイティブ集団』でなければならないと考え、このビジョンを掲げました。

 

ーー“サービスドライブ”の視点、というのはクリエイティブ業界全体で言われていることなのでしょうか。

 

ゲームをはじめ、多くの企業のクリエイティブ部門において“サービスドライブ”の意識を持つ方は多いです。
ただゲーム業界において、開発と運営のあるべき姿には違いがあり、何を持って実現とするかという点では違いがあると考えています。

 

ーー曽我さんの考える開発と運営のあるべき姿とはどんなものなのでしょうか。

 

まず開発はサービスローンチに向け、市場のブレイクスルーを狙って技術的なハードルを突破し、市場にもプレイヤーにも大きなインパクトを与えなければなりません。

一方で運営は安定したアセット(資産)を継承しているため、開発部門と比べて最新技術に触れる機会は少ない。ただし、そのゲームタイトルがある限り、プレイヤーの声に応え続けなければなりません。

 

ーーなるほど。プレイヤーの声に応えるための思考・能力を持つ必要があるということですね。

 

運営に特化しているとプレイヤーの声が近く、その声に応えるには自分の思考・能力を成長させ続ける必要があります。
裏を返せば自分自身のアップデートを怠ると、サービスドライブできないということになりますね。
DGTは運営に特化した企業なので、常に自分自身もデザインもアップデートを繰り返すことが求められる環境に魅力を感じる方には良い場所だと自負しています。

 

ーーここまでデザイン部ビジョンが創られた背景や思いを伺いましたが、このビジョンを達成すると何が起きるのでしょう。

 

プレイヤーからの要求水準も高まり続けているゲーム業界では、年々運営の重要性が増しているように思われます。中長期の視点で考えると、運営組織の収益への貢献度がさらに高くなっていくと考えています。ということは、個々人の市場価値も高くなるわけです。

サービスを十分理解した上でクリエイティブを結び付けられる人材が集結することで、DGTとして掲げる『ゲームの可能性を拡げる』というビジョンを達成できるのではないかと考えています。

“セルフREBUILD”で自分自身の市場価値も高めて欲しい

 

ーー個人としても市場価値を高められる環境は魅力的ですね。そして、デザイン部では「UXチェンジ」「セルフREBUILD」というスローガンも掲げているのですね。

 

「UXチェンジ」に関しては前任の部長から掲げている言葉で、より高い体験価値を生み出していこうというメッセージです。

プレイヤーの声をもとに改善改良していくことはもちろん重要ですが、言われたからやるではなく、元々のデザインの狙いと実際のプレイヤーの声との乖離を埋めていきたいと考えています。

「セルフREBUILD」はDGTの行動指針にもある「REBUILD」をより個々にフォーカスした言葉で、例えば毎日同じことの繰り返しって面白くないですよね。

 

ーーつまらないですね。でもやらなきゃいけないことだから、我慢してやっちゃいます。

 

つまらないなら、面白いことに変えれば良いんです。もちろん、どうすれば面白くできるかは考えなければいけませんが、自分を変えなければつまらないままです。

デザイン部には、プランナーから依頼があったからと受け身で業務に臨むのではなく、ディレクション視点を持って職務の幅と奥行きを拡げてほしいと話しています。そうすれば必ず労働市場価値も高まるはずだと思っています。

 

ーー実際にビジョン・スローガンを掲げてから、メンバーの皆さんからの反応はいかがですか。

 

良い変化が起きている兆しは出てきていて、いちデザイナーがディレクションスキルを強化してクリエイティブディレクターにチャレンジしたり、UIデザイナーがモーションデザイナーへとキャリアを拡げて活躍している事例などが生まれてきています。

最近だと3Dツールの勉強をはじめたメンバーもいて、私が出す課題をクリアできたら仕事でもチャンスを与えたいなとも思っています。

 

ーーメンバーの皆さんから積極的に行動してもらえるのは嬉しいですね。とはいえ組織に浸透させるには相当な働きかけが必要だったと思います。ビジョン達成に向けて、曽我さんが取り組まれてきたことを教えていただけますか。

 

大きく3つあって、週報制度の導入・内製/外注業務の精査・組織内での情報流通システムの構築を行ってきました。
週報制度はその名の通り、メンバーが毎週上長に業務報告するものですが、必ず上長から週報に対するフィードバックを行ってもらうようにしています。そうすることで上長とのコミュニケーションが取れますし、何よりも事業視点で語られているかどうかでメンバーの強み・弱みを知ることができます。

週報を提出することが目的化しがちですが、半年に1度の人事評価や次のステップに進めるかどうかを決める材料にもしており、自身の今後のキャリアを見据えて真剣に取り組んでくれていると思います。毎回フィードバックがあると、メンバーのモチベーションアップにもつながり、うまく機能していると思います。

 

ーーメンバー個人のためだからこそうまく機能しているんですね。そのほかの取り組みはいかがでしょう。

 

内製/外注業務の精査はより強い組織を作るために重要で、今いるメンバーが取り組んでも個々人の成長に繋がらないものは全て外注していくという動きです。誰の成長にも繋がらないのであれば、もはや社内で持っていても価値のないものなので。

そして情報流通システムというのは、社内での縦軸・横軸の情報連携を円滑化させるための場所(ミーティング)を設けました。自分の関わっているタイトルしか知らない、現場のコンディションがわからないまま依頼が入っているなどの状況を打破するため、同じ役職のメンバーが集まって情報共有する会や部長・マネージャーとリードデザイナーとの報告会などを行っています。

 

ーー曽我さんは人材育成にかなり力を入れられているのですね。では、まだできていないけど取り組もうとしていることなどはありますか。

 

そうですね、まずは属人化しているものを標準化したいと思っています。同じ仕事をしていてもフォーマットやルールが異なっていてサポートしづらい状況が発生しているので、そこを改善したいです。

その上で横断組織を作り、タイトルに縛られず横断的に動ける人材を育成する必要があると考えています。年末年始の繁忙期はどのタイトルも人手が足りないので、タイトル横断的に人的リソースを最適配置することでより成果を上げられる組織になると思います。ただそれによって担当タイトルへの愛情が薄れないように工夫しなければならないのですが…

そして、メンバー育成のさらなる強化です。このままで良い、役職を上げたい、マネジメントを経験したい、技術力を伸ばしたい、と様々なモチベーションのメンバーがいるので、それぞれが活躍できる場所を作り、それぞれのメンバーの市場価値が高まる状態を作っていきたいと考えています。

新しいトレンドや最新ツールを追いかけるより、誰に向けて何を作るのかを考える方が、圧倒的にクリエイティビティを発揮できる

 

 

ーーでは少し話の方向性を変えて、今ゲーム業界に興味を持っている方に伝えたいことはありますか。

 

DGTが運営するタイトルはDeNAグループの大規模タイトルなので、大きなユーザーインパクトを実現出来ます。
DeNAグループはゲーム開発・運営のナレッジも圧倒的ですし、ハイエンドなものに携われるチャンスも多いので、ゲーム業界を盛り上げたいという方はぜひジョインしていただきたいと思っています。

 

ーー運営特化と聞くと、どうしても新しいことができないイメージなのですが…

 

運営の観点でも新機能の開発やイベント設計など、新しいことはたくさんあります。
一般的に『新しいこと=新しいツール・トレンドの導入』と捉えられがちだと思いますが、。誰に向けて何を作るかの過程を考える方が、圧倒的にクリエイティビティを発揮できる仕事だと思うので、ツールに振り回されている方はもったいないですね。

もしまだ運営に対して愛情を持てていなくても、やってみると必ず愛情が出てくるのでやってみてほしいです。

 

ーー最後にDGTだからこそ描けるクリエイターのキャリアを教えてください。

 

DGTに入社いただいてからは、まず何かしらのタイトルでひと通りの業務サイクルを経験していただきます。その後、それぞれの意向やスキルによって次のステップに進んでいただく流れです。

DGTは運営目線を持ってクリエイティブでできることが何か、を考える視点が養われる環境です。
プレイヤー感情から事業のコスト構造まで幅広く理解を深めて成果を出し続けることで、今後の労働市場において重要なポジションを担っていくことができるようになると思います。

ーー曽我さん、ありがとうございました!